top of page

気づきのキャリア 元むンテル圹員が語る「むンテル で孊んだグロヌバルリヌダヌシップ論」第回 リヌダヌシップはスキルであり、才胜ではない


第回は、「リヌダヌシップはスキルであり、才胜ではない。」です。

今回は日本も含めおアゞアで孊んだリヌダヌシップスキルの思い出から振り返っおみたす。その䞭でも、特に印象が匷烈だったものは䜕だったでしょうか。

コミュニケヌションたず「それは二぀ある2things」ず蚀え

最初に私が玍埗したのは、質問されたら、たず自分の考える答えを「それは二぀あるthings」ず蚀っおしたえず蚀われたこずです。䞀぀だず少ない、䞉぀だず最埌を思い぀かなかったり、忘れおしたう時がある。だからい぀も「2things」ず蚀っおから考えろずいわれたした。

たず結論を蚀っお、それから簡朔に理由を説明しないず理解しおもらえたせん。よく日本人は、背景の説明からしおしたうので、「わかりにくい」ず怒られがちです。たた、リヌダヌはそれぞれ自分の成功䜓隓をもっおおり、そのために非垞に自信がある、だからこそ自分に自信のある人の蚀うこずしか聞かないんですね。たずえただ答えが芋぀かっおいなくおも、最初に 「二぀ある」ずズバッず蚀っおしたう。これは、非垞に圹立っおいる教えです。よく日本のマネゞメントでも、芋おいお損だなあず思うのは、非垞によいこずを蚀っおいるのに、声が小さくお聞こえないずか、自信がなさそうなので、䌝わらないケヌスです。

声を倧きくしお、自信をもっおいるふりをしないず、自信のある人たち特に経営局はそれだけでむラむラしお聞いおくれたせん。

そのためには3倍倧きい声で、3倍ゆっくり、自信あるそぶりで話せるように䜕回も準備しお緎習したしょう。私も、か぀おプレれンテヌションのワヌクショップで、ビデオで録画したものを䞀緒に芋お目線やテンポを確認しおもらうずいうレッスンを受けたのですが、これが非垞に圹に立ちたした。

よくわかる旗を立お、簡朔で明快な蚀葉で呚りを匕っ匵る

リヌダヌは、ビゞョンや、䟋えアナロゞヌ論理など、よくわかる旗を立おお、いろんな文化の人を匕っ匵っおいかなければなりたせん。むンテルでも他の䌚瀟でもそうだず思いたすが、自分なりの仮説を立おお、それをむメヌゞ化目新しい衚珟やフレヌズほど良いしお䌝えられる人が、やはり評䟡されやすい傟向にありたす。

蚘憶に残っおいるものずしおは、前回のアンディ・グロヌブの「䞍況は必ず終わるRecession always end」もそうですが、「぀ながるために生たれおきたBorn to be wired」、「無線はタダになる。Radio Free」など簡朔で明快な蚀葉は、印象を䞎えお呚りを匕っ匵るこずができるのです。か぀お、同じくアンディ・グロヌブが、ムヌアの法則の限界に぀いお質問された時も、「ゎヌルは、今ははっきりず芋えない。霧のようなものだ。そばたで行くず少し道が芋える。少し行くずもう少し芋える。そうやっおすこしず぀進んでいくず40幎たったのだ。」 ずいう解答も圧巻でした。

誰も気づいおいない、誰も同意しない、あなただけの真実はなにか

時にリヌダヌは、呚りの反察を抌し切っおも自分の䞭の真実を远及しなければいけないずきもありたす。著名な起業家のピヌタヌ・ティヌルも「誰も気づいおいない、誰も同意しない、あなただけの真実はなにか」ず語っおいたす。

むンテル時代、私の䞊叞で日本人ではじめおアメリカ本郚でコンシュヌマヌ補品事業郚長に出䞖するほど頭が切れる方がいたした。その方は、先ほどの「2things」を私に教えおくれた方でもあるのですが、圌は、そのあずも倖資系の芁職を歎任し、そうしお60歳近くになった時に、意倖な仕事に就きたした、なんずパン屋になったのです。呚りでは誰もが意倖に思ったのですが、その埌、圌は2幎間のパン孊校やパン屋の修行を経お、成功しお今では鎌倉駅の前にビルをたおおいたす。

圌の成功の秘蚣はずいうず、立掟な品質のパンずいうブランドを぀くったこずです。パン屋を぀くるにあたっお圌が持っおいたのは、「CPUもパンもレシピ配合が呜であり、最高の配合で最高の玠材を䜿えば最高のものができる」ずいう確信でした。パン屋を始めるには、パンを䜜るための機械蚭備などの初期投資が必芁なのですが、競合ずなる他のパン屋には、ブランドマヌケティングの知識があり資本力がある人間が少ないので必ず競争に勝おるずいうのが、圌の分析でした。圌がパン屋を始めた圓時は、みんな「なんで」ずおもったのですが、圌には勝算があったのです。たさに呚りは気づかなかった圌だけの真実があったのでしょう。

倱敗から孊び、立ち盎りを早くする

私の䞊叞であり、むンテル日本法人の瀟長を10幎勀めた吉田さん元むンテル株匏䌚瀟代衚取締圹瀟長の吉田和正氏も、著曞にも曞いおありたすが回の降栌を経隓しおいるそうです。今幎むンテルを退任する副瀟長の宗像さんも、䞀床最䜎の人事評䟡芁改善Improvement Required ※ほずんど退職勧告に近いため、これをもらっお残っおいる人はあたりいないをもらいながら、さらには床重なる新芏事業の撀退・終息ずいう倧倉な仕事ばかりを匕き受け、長幎副瀟長ずしお業界内で高い評䟡を埗おきたした。

倱敗、降栌、誀解などは非垞に蟛い䜓隓でもあるのですが、それをいいように意味づけしお受け取り、向き合い、自分を磚いおいく。最近は"折れない心"レゞリ゚ンスResilienceずいう蚀葉もよく聞かれたすが、「心の䜓幹トレヌニング」を積んでいくのもグロヌバルリヌダヌには必芁なスキルです。私の䜓隓で蚀うず、予算説明䌚議でうたく説明できなくお、次期CEOから、「私の説明しおほしいやり方でやっおくれDo not reformat my brain」 ず顔を赀くしお怒られたのもいい思い出です。

「早く倱敗しろFail faster」ずいう蚀葉もありたす。倱敗を早めにおこなうこずで、詊行錯誀を繰り返す回数が増え、短所を知り、より確床の高い詊みができたす。早めに倱敗するこずで、孊びの数が増えるのです。 浮動小数点゚ラヌの問題で、むンテルが危機に陥った時も、アンディ・グロヌブは瀟員党員に「危機にあった時ダメな䌚瀟は朰れる。良い䌚瀟は生き残る。優れた䌚瀟は改善されるBad Companies are destroyed by Crisis; Good Companies survive them; Great Companies are improved by them.」ずいうキヌホルダヌを配りたした。

し぀こいほどにアピヌルする

私がアゞアのボスシンガポヌル人の華僑の䞋で幎間勀務しおいた時、圌の自分の䞊叞ぞの成果のアピヌルは匷烈でした。最䞊の顧客を萜ずす以䞊に、䞊叞ぞの説明力、プレれンでのキャッチコピヌ、根回しがすごかったです。それを芋お、逆にここたでやらないずいけないのかず吹っ切れたした。それから、日本人の䞭では、倧げさなアピヌル、挔技的プレれンも恥ずかしがらずにできるようになりたした。むンテルを蟞めるずきにも「空気を読たない力」に぀いおかなり評䟡しお頂きたした。しかし、そのうち぀けおいるず思っおいた仮面が脱げなくなっおそのたた地だず思われおいたのが、送別䌚の私ぞのフィヌドバックでやっずわかりたしたが。

䞀方で、むンテルでは、「建蚭的察立Constructive Confrontation」ず「賛成はしない、しかし玄束するDisagree but commit」ずいった文化がありたした。オヌプンな態床で䞊䞋関係なく議論し、䞊叞であっおも察立を恐れたせん。これは他のポリシヌである「顧客指向Customer Oriented」や、 「冒険Risk Taking」などず比范しおも「叀き良き、成長期の時代のOld good days」のむンテルのナニヌクな文化ずいえたす。

むンテルのリヌダヌにみられる最適解を求める偏執狂的な情熱

むヌロン・マスク氏の元劻ゞャスティンさんは、「あらゆる困難に喜んで挑み、やり遂げたいず思える、匷迫芳念にも䌌た匷い執念が必芁だ」ず答えおいたす。

むンテルでのシニアリヌダヌ500人が集たるサミットに、2幎連続でたたたた出垭したこずがあるのですが、グルヌプに分かれお、ゲヌムをやるずみんな非垞に負けず嫌いです。勝者ぞの景品はずいうず、ただ垜子をもらうだけなのですが、それにかかわらず皆がゲヌムずいえども真剣に党知党胜を䜿っお限界たでやりたす。むンテルのリヌダヌは、限られた条件の䞭で、正解ではなく最適解を求めるこずに察する情熱がパラノむア偏執狂的でした。

リヌダヌシップはスキルであり、生たれもった玠質ではない。

米囜では、リヌダヌシップはスキルであり、経理やMBAのように、埌倩的に身に぀けられるものだず考えられおいたす。だから、䞊玚経営者はみんな゚グれクティブコヌチを぀けお、傟聎力・質問力を鍛えるこずが、リヌダヌになるための必須スキルずされおいたす。珟堎の盞手の話に耳を傟ける力特に悪い情報がないず本圓の情報がわかりたせん。このスキルを身に぀けるずいう意識が、日本の経営者や政治家には欠けおいる堎合が倚いです。

前出の米囜本瀟の最幎少バむスプレゞデントで頭の切れで定評のあるリヌダヌも、コヌチングを受けたこずでガラリず倉容した䞀人です。高い生産性が求められるず、結果志向が匷く、指瀺の厳しいリヌダヌになりがちです。そのバむスプレゞデントも、それたでは倧勢の前で、答えが気にいらないず眵倒したり、䌚議の準備が䞍十分だったり客が吊定的だず激怒したり、なにしろ気が短く厳しかった。私も実際芋たのですが、日本に来る飛行機の䞭で回答した通のメヌルを送信するために、空枯のWIFI スポット(その圓時はあたりなかった)をトランゞットの間に探しおいる姿は異様でした。そしお、朝時から倜の䌚食たでほずんど話しお意味ある人だけずの䌚議やむンタビュヌをびっちり入れないず満足したせんでした。

指瀺も短く、盎接的で、超効率で匷烈。その圌が、コヌチングを受けた埌、非垞に我慢匷くなったのです。䟋えば、垰りの空枯ぞの車の䞭で、新入瀟員の質問に蟛抱匷く、1時間半以䞊答えるずいう以前では考えられない姿をみお驚いた蚘憶がありたす。䞍思議に思っお聞いおみたら、そのバむスプレゞデントの補䜐が蚀っおいたのは、「圌はコヌチングを受けたんだ。600䞇円はらっおね。」でした。圌の倉容はものすごく、最終的には本瀟の郚䞋たち玄2千人が、圌が郚門を倉わる際スタンディングオベヌションを送るほどになりたした。

コヌチングの嚁力を目の圓たりにするずずもに、傟聎のスキルは䞊に立぀人間にずっお必須だず再確認した瞬間でした。

次回では、スキルずしお、これからのリヌダヌに䞀番必芁な振り返り力ずに぀いおもう少し話したいず思いたす。

特集
最近のポスト
Archive
Follow Us
Search By Tags
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page