top of page

気づきの書評(44)【書評】『自分を操る超集中力』

「どうも気が散って、仕事がはかどらないなあ」「ひとつのことに集中できない。じっとしていられない」「なんだか疲れやすい……」

みなさん、注意力散漫でいろいろなことが気になってしまったり、数々のやらければならないことにいつも追われている気分がしたりする時はありませんか?

そんな心の状態は、集中力を強化して上手にコントロールすることで、解消することができます。こちらの書籍は、そのための具体的なノウハウが実践しやすい内容で紹介されている一冊です。

実際に、著者のメンタリストDaiGoさんは、TV出演、企業研修、経営者へのアドバイス、毎日20冊の読書、フィットネスジム通い、休暇での海外旅行……などのたくさんの仕事や勉強を、この「集中メソッド」で、こなしているのだそうです。

「そもそも人間の脳は集中を持続させないようにできています。」

「脳は、行動することによって疲れるのではなく、小さな意思決定の連続によって疲弊していく」

さあ、あなたの集中力を上げるノウハウをみてみましょう。

集中力が高い人の行動原則

脳の前頭葉は、「ウィルパワー」と呼ばれる力を司っています。ウィルパワーとは、集中力の源である「思考や感情」をコントロールする力のこと。集中力を高めるためには、このウィルパワーを増やし、減らさないことがカギとなります。

ウィルパワーの総量には限界があり、集中力を使うたびに消耗していくのだそう。集中すればするほど消耗していくウィルパワーを節約するためには、無駄な消耗をなくすことが重要です。

無駄な消耗とは、例えば「多すぎる選択肢」。日々の生活の中で、何を食べるか、何を着るか、何をするかといったように、たくさんの選択肢から決断しなければならない場面が多いほど、ウィルパワーは消耗し、集中力が低下してしまいます。ウィルパワーを消耗しないためには、すぐに決断できるように選択肢を減らしたり、決断しなければならない機会自体を減らしたりして、不安や問題、やるべきことを抱え込まないようにしなければなりません。

また、やりかけのこと、先延ばしにしていること、ごちゃごちゃして整理されていない環境なども、ウィルパワーの消耗につながります。「あれをやりかけにしているけど、これもしなくてはいけない」とか、「机の上が混乱していて仕事の順序がつかない」といったような状況は、ウィルパワーを消耗し集中力の低下を招きます。

なお、集中力が続くのは最大120分程度で、通常は90分です。休憩をはさみながら短時間集中を繰り返すほうが、ウィルパワーを維持し集中し続けることができますよ。

集中力を生み出すためには

集中力を生み出すにはウィルパワーの消耗を防ぐことが大切であることがわかりましたが、そのためには次のようなことを実践するとよいようです。

・ 机周りを片づけ、携帯電話など集中力の邪魔になるものを断捨離しましょう。

・ 15分に1回のペースでイスから立ち上がり、脳に刺激を与え、集中力を持続させましょう。姿勢が悪い状態が続くと、血流が悪くなり、脳に酸素が届きにくくなります。

・ 瞑想したり、十分な睡眠をとったり、眼の疲れを癒したりすることで、脳の疲れをとりましょう。

・ なんとなくモヤモヤして不安な時は、その不安を書き出してみましょう。すっきりしますし、ウィルパワーの回復にもなりますよ。

集中力を作り出す時間術

集中力が高まりやすい時間帯や、集中力をアップさせるためのテクニックを知っておくことも大切です。

まず、朝起きてから2時間は、頭が一番活発な時間帯です。集中したい作業はこの時間に行いましょう。

また、ポモドーロ・テクニック(25分の集中と5分の休憩を規則的に繰り返す)、ウルトラディアン・リズム(90分の集中と20分の休憩サイクル)といった時間術や、アイビー・リー・メソッド(やるべきことを書き出して、優先順位をつける。1つの作業が終わるまで次の作業に移らない)といったタスク管理術などを試してみるといいですよ。

集中力は長時間持続させることはできません。休憩が肝心です。ですから、一日のスケジュールのなかにわざと「空白の」時間を作っておき、集中力を回復させるための休憩時間として有効に活用しましょう。計画的にサボることで、集中力は生まれるのです。

***

「大切なのは、一つの行動にフォーカスし、一つずつ着実に習慣化していくこと。すると究極の集中力が手に入ります。」

「身につけた集中力は、人生すら思い通りにコントロールできる一生の武器になります。」

スティーブ・ジョブズ氏が公の場に出るとき、いつも同じ服装だったのは、「毎日服を選ばなければならない」という余計な意思決定をなくすためでした。ウィルパワーの節約を実践していたのですね。

さあ、あなたのウィルパワーをムダに消耗しないように、まずは仕事場の環境を整えるところからはじめましょう。そして、常に即断即決を心がけ、やりかけや考えかけの状態をつくらず、集中して仕事に取り組みましょう!

特集
最近のポスト
Archive
Follow Us
Search By Tags
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page